海外邦人のメンタルヘルス

<欧州ーフランス 投稿その1>

 
 
パリに20年近く在住されている精神科医の 太田博昭 医師 にこれまでの活動についてお聞きしました。

(2002年10月5日 Group With )

 

(一部は「こころの科学 77号-人知れず悩む海外日本人たち(野田文隆氏)」より抜粋)

・ヨーロッパにおける邦人や国際カップルのメンタルへルスを専門に扱う唯一の常駐精神科医師として、フランスのみならず欧州全域をカバーしています。フランス以外で最も相談の多いのはドイツで、ベネルクス三国をはじめ、イタリア、スペインからの相談も受けています。今までに関与したケースは1500件を越えています。

・在仏日本大使館の顧問精神科医という立場から欧州、中近東、アフリカ、ロシアなど西半球全てを一人で担当しています。2年前から正式な外務省予算がついたものの、未だ不十分なためアシスタントを置く予算もなく、一人でこなしています。

・活動内容は、パリ市内に設置した相談室を拠点に、面接カウンセリングは勿論、電話相談から訪問指導、病院への往診までをも包括したシステムを作り上げ、サンタンヌ病院内には日本人外来を開設しています。

・緊急ケースには大使館領事部と連携して入院につなぐコーディネーションを行い、入院後も往診が必要なケースがほとんどなため、場合によっては入院先の医師とタイアップしながら自身で担当しています。

 

太田先生から3件のデータををご提供いただきました。先生のご承諾を得てここに掲載いたします。

1. フランス・パリ 「邦人からの相談件数」(1985/4/1から2004/12/31)
朝日新聞記事(2005年2月2日掲載)の取材の際に集計されたデータです。

2. 「海外出向者とその家族のメンタルヘルス」   フランス・パリの日本人会における2009年度・第1回理事会の講演の発表用資料として作成されたデータです。

3. パリにおける邦人への支援 パリにおける邦人への支援―病的旅を中心として―  第108 回日本精神神経学会学術総会シンポジウム(2012年5月25日) で発表された論文です

 

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